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川島芳子 生死の謎―長春での生存説調査記録
川島芳子 生死の謎―長春での生存説調査記録 [単行本]




 前にテレ朝で「川島芳子は生きている」という特集をやっていました。川島芳子といえば、清朝復活を夢みるが、日本軍にさんざん利用されて、終戦後は中国政府によって処刑しょけいされてしまうかわいそうな人です。

日本では彼女の事をかわいそうに思う人もいますが(かくいう自分もその一人)、中国では彼女の事を中国を裏切った悪人とされているそうですね。

もっとも、川島芳子がホントに生きていたとしたら、新聞やニュースで大きく取り上げられるはずだから、川島芳子の生存説はウヤムヤのまま番組は終わるなと思っていました。で、僕は番組を最後までみていたのですが、けっきょく決定的な証拠しょうこがないまま番組は終わってしまいました。


 川島芳子にそっくりなおばあちゃんにかわいがってもらった女性が番組に出てきて、彼女がそのおばあちゃんから「君が代」を教えてもらったり、亡くなるときに李香蘭(りこうらん)に会いに行けといわれたことも取り上げられました。

そのおばあちゃんの遺品いひんも李香蘭(川島芳子の親友)のブロマイドやら日本語で書かれた本、日本海軍が使っていた蓄音機ちくおんき(※1)、そして川島芳子の本名のイニシャルがついている双眼鏡そうがんきょうなど、一般いっぱんピープルが持っているような品物ではなかったようです。

また、中国国民党政府が行った漢奸かんかん(※2)処刑しょけいは一般公開されるのがふつうなのですが、川島芳子の処刑しょけいだけは非公開。

さらに、処刑された女性は顔がだれだかわからないくらいムチャクチャにじゅうたれていたそうです。

川島芳子が金を役人にわたしてげのび、処刑されたのは替え玉の女性だったというウワサもあるそうです。え玉といいましてもラーメンの替え玉のことではありませんからねw

だからとってそのおばあちゃんが川島芳子だという決定的証拠けっていてきしょうこにはなりえません。

おばあちゃんの話をした女性がウソをついている可能性もあるし、そのおばあちゃんがたまたま日本海軍の蓄音機ちくおんきを持っていただけかもしれませんし。


川島芳子が史実どおりころされたとしても、こうして彼女の事が21世紀の今も語られて、ドラマ化も何度もされるということは、ある意味で彼女は21世紀の今も生きているといえるかもしれません?

人々の心の中で川島芳子は生き続けているのでしょう。

※1 大昔のレコードプレーヤーの前身。いまでいうCDプレーヤーみたいなもの。ちなみに蓄音機とはこういうもの。

※2 中国人を裏切った罪

※ オマケ 

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